はい、こんにちは♪
はるかです。
今回は、すこ~し危ない話・・・うそうそ
私が危ない話をすると思いますか?
私は、株取引をするまで、先物取引というと
「怖い」「破産」「近寄りたくない」というイメージがありました。
テレビや教育課程にも問題がありますが
それらは超誤解であって、生活には切っても切れない
大事な取引の仕組みだったのです。
最近では、ライトノベル・アニメの「まおゆう魔王勇者」
「狼と香辛料」などで分かりやすく登場しているのも特徴です。
それでは、はるかの先物解説にいってみたいと思います。
<目次>
ここではペットボトルのお茶を160円で購入したとします。
この簡単な行為を「取引」といいます。
私が160円支払って、対価としてペットボトルのお茶を
もらうというものです。
お金(現金なので現物といいます)と商品を交換したのですね。
それでは、商品先物取引とはどんなものでしょうか。
同じようにペットボトルで表現します。
私 :本日160円支払う
コンビニ:3ヶ月後にペットボトルのお茶を私に差し出す
これが先物取引です。
お金だけ先に払って、
実際の商品は、3ヶ月後に納品するという訳です。
これ、なんの意味があるの?
と思うかもですが、仮の話をしますね。
ペットボトルのお茶が2ヶ月後200円に値上がりする事が
決まっていたとします(消費税などで)
するとどうでしょう?
3ヶ月後、みんな200円で買っているのに、
私は160円で買っているのです。
凄いですね^^
少し前の事を思い出してください。
今年消費税が8%に上がりましたよね?
JRの回数券などもすべて値上がりしてしまいましたが
3月末までに買った回数券は、4月から値上がりしても
使うことができました。
なんと、これは先物取引だったんですね^^
増税前の駆込み需要・・・これって今すぐほしくないのに
増税されて買うよりお得なので、先に買ってしまおう!
これも先物取引に近いです。
このように、知らず知らずのうちに、先物取引を利用しているのです。
私が生活から切っても切れないというのは「この事も」あるからです。
なにか更にあるような言い方ですね。それは後にとっておきます。
実際はどんな使われ方をしているか、説明してみたいと思います。
・あなたは大規模農家の経営者です。
・北海道で、小麦の春よ恋を栽培しています。
・出荷時の売り上げは10億円程度です。
・現在9月です。
・小麦は9月に種を植えて7月に収穫して8月に売り上げられます。
・9月から収穫までの間に5億円の人件費が掛かります。
この前提で、話を進めます。
9月に耕耘機を動かしたり、種を植えたりする人件費
また、収穫までに従業員の給料を払ったりしなければなりません。
あなたなら、5億円をどう調達しますか?
こういう質問をすると、殆どの方が「銀行から借りる」と
回答する事でしょう。その通りです。
銀行からお金を借りないと、会社が経営できません。
従業員の給料も支払えません。
この借りるという行為は、信用取引と言って、
「いつまでに借りたお金を返済しますよ」と
約束する取引ですね。いわゆる借金です。
昔はその証拠に手形を取っていて、約束手形などと
言ったりします。いまも手形という書類は残っています。
少し分かり難いので、絵にしてみます。
小麦の生産と費用の図
![先物説明1](data:image/svg+xml,%3Csvg%20xmlns=%22http://www.w3.org/2000/svg%22%20viewBox=%220%200%20300%2097%22%3E%3C/svg%3E)
9月に銀行から6億円融資してもらいます。
翌年8月までに人件費で5億円を消費します。
翌年8月には、売り上げの10億が入りますから
資産は11億です。そして銀行に6億返済しますので、
残り5億が利益という訳です。
実際は、こんなによい原価率で経営している事は無く
もっとギリギリの状態です。
この「ギリギリ」というのを昔の人は、
面白い言葉で表現しています。
スピード緩めたら転倒(倒産)してしまう事に
なぞらえて、自転車操業といったりします。
さてこの例では、天候が安定していて
予想通り10億で売れた場合の話なのです。
では、この方法を用いてのリスクを説明します。
リスクといっても沢山あります。
大豊作になれば、単価が安くなるので、
10億円の売り上げを予測していても、
それ以下になるでしょう。
また、大凶作になったら単価は高くなりますが、
規定の量を収穫出来なくて、これまた
10億円以下になる可能性があります。
それでは、もっと悲惨なリスク、
「台風」で行ってみましょうか。
7月に台風に襲われ、実に畑の70%の作物が消失しました。
9月に売り上げると3億になりました。
手持ちは、余裕資金の1億+3億で4億です。
しかし、銀行には6億円返済しなければなりません。
こわいお兄さんの登場です。
2億円かえせ~となります。
実際は、消費者金融では無いのですから
約束手形を履行できないという事で
不渡りという事になります。
信用取引に対して、その信用を失う行為ですので
もの凄いデメリットですね。
ということで、信用取引で借金をして事業をすることが
どれだけのリスクかわかると思います。
実際は、想定外の事態が発生しても大丈夫なように
余裕資金を持ったり、融資と返済もこつこつ行うので
毎月の余裕資金があったりします。
それでは、先物取引を利用したらどうなるか解説したいと思います。
商品先物取引では、現物や株と同じく
売りと買いがあります。
今回は「売り」の解説をしたいと思います。
先ほどの春よ恋を生産する場合と全く同じ想定で
やってみたいと思います。
先物取引では、現物が無い商品を先に売る事が可能なのです。
例えばこの農家が小麦2万トンを
10億円で売り上げあげてたとします。
そして、先物の値付けも2万トンで10億円であれば
「2万トンを売る」という契約をするだけで
「10億」入ってきます。
そして、1年後に「2万トンを精算する」
(2万トンを現物で渡す)という契約になります。
それでは、図にしてみます。
小麦の生産と先物取引を利用した場合の概念図
![先物説明2](data:image/svg+xml,%3Csvg%20xmlns=%22http://www.w3.org/2000/svg%22%20viewBox=%220%200%20300%20123%22%3E%3C/svg%3E)
9月には、先物を売る事ができます。
内容は上述の通りです。
「翌年の9月に現物2万トンを納入するので
約束をするので、今の価値で売ってください」
・・・と約束をします。
売る約束だけで、売ったと想定して現金が手に入るのです。
凄いですね^^
ですので9月には10億円が入り、その金額で翌年8月まで経営できます。
翌年8月には、残高は5億円(10億から運転資金の5億を引いた)になっています。
翌年9月には、先物で売った2万トンに対して、
現物2万トンを差し入れなければなりません。
重要なのは、小麦の価格のはずです。
それなのに、2万トンという数値のみで、
どこにも小麦の価格の話は出てきません。
そうなのです。先物取引で2万トンを売る約束をして
現金をもらっていますので、期日が来たら
2万トンの小麦を納品すれば良いのです。
ということは?
小麦が暴落しようが、高騰しようが
何の影響も受けないという事になります。
ただし、決められた数値の量だけは
必ず差し入れしなければならないので、
不作や天候不良で30%しか収穫できなかったら
残り70%分を自分で調達してこなければなりません。
また、そのときは高騰しているでしょうから
大きな損失になる可能性もあります。
それを回避するために、すべて(2万トン)先物取引を利用するのではなく
一部(例えば5000トン)だけ利用すると、うまくリスクヘッジが効くのです。
残りは信用取引を利用します。
このように、先物取引は農場の経営者にとって、
高騰や暴落にリスクに対して、
ヘッジを効かせる有効な手段となる訳です。
ついでに原油の話を少ししてみましょうか。
あなたはサウジアラビアの石油王から、
原油を調達するコンビナートのオーナーです。
サウジアラビアから原油を買い、タンカーで日本に運ぶには
3ヶ月掛かります。
ある日、1バレル90ドルで原油を買いました。
タンカーで日本に運び石油会社に売りつけようとしたら
市場価格は、1バレル60ドルでした。
そうです。3ヶ月の間に30ドルも下がってしまったのですね。
こんなに下がってしまうと、この会社は破産し倒産するしかない訳です。
これを回避するのにも先物は有効です。
例えば、サウジアラビアから原油を買った時
1バレル90ドルで買ったと同時に
3ヶ月の先物で1バレル90ドルで同数分売ります。
ちょっと図にしてみますね。
原油の暴落ヘッジの先物取引
![原油](//www.harukas.org/blog/wp-content/uploads/2014/11/eeba052e1bcfe06f5cc989b88c0d7af3-300x190.png)
3ヶ月後、現物は60ドルになっていますので、60ドルで売ります。
元々サウジアラビアで90ドルで買ったのですから30ドルの
損失という事になります。
先物は90ドルで売ったものを60ドルで清算します。
この場合どうなるかというと、先に90ドルで売ったのですから
原油価格がどうなろうと、3ヶ月後の相場で買い戻せばよいのです。つまり
90ドル(売り)-60ドル(清算)=30ドルの利益
ということになります。
これによって、原油が60ドルに暴落しても、30ドルの先物の利益が
ありますので結果的にプラマイゼロという事になるのです。
反対に高騰したらどうなるでしょうか?
例えば、3ヶ月後1バレル150ドルになったとします。
現物は150ドルになっていますので、150ドルで売ります。
このとき元々サウジアラビアで現物を90ドルで
買っているので、それを150ドルで売ると60ドルの利益になります。
先物は90ドルで売ったものを150ドルで清算します。つまり
90ドル(売り)-150ドル(清算)=60ドルの損失
ということで、大損します。
しかし現物で60ドルの利益があるので、結果的に
プラマイゼロになります。
どうですか?
先物取引がどの程度リスクヘッジに役立っているか
わかって頂けましたか。
増税前の先物取引は、まだ先になりそうですね。
でも、もっと生活に役立つものを見てみましょう。
先ほど原油の話をしました。
やはり、ガソリンの話にしなければならないでしょう。
ガソリンを買うとき、スタンドの価格表示が気になりますよね。
銭の桁はあまり気にしないですが
円の桁は結構気になります。
それでは、ガソリン価格がどうなるか?
ご説明したいと思います。
まず、WTI(原油)の先物取引チャートを検索して表示させます。
私の例は、楽天です。
WTI先物取引チャートの例(楽天より引用)
![wtiの動き](data:image/svg+xml,%3Csvg%20xmlns=%22http://www.w3.org/2000/svg%22%20viewBox=%220%200%20300%20199%22%3E%3C/svg%3E)
WIT先物での期近(きぢか)は3ヶ月ですので、
9月からの動向を見ます。
既にお気づきだと思いますが、9月に先物を売った業者は12月に買い戻します。
同じ金額で買い戻したいですよね。
ということで、9月のところを12月に読み替えれば
未来のガソリン価格がどうなるかわかるのです。
12月はあまり動きませんが、1月から下落が始まります。
2月まで一直線で下がりますね。
こんな簡単にわかるのですよ(o^^o)
ですが、これはあくまで指標であって
現実がそうなるかどうかは神のみしか知りません。
・先物取引はリスクを回避する最適な商品である
・穀物や原油、金などのレアメタルは先物取引を使うことで
リスクをヘッジできる。
・WTIの期近チャートは3ヶ月後のガソリン価格と連動している
ということで、先物取引は決して怖いものではなく
企業や業者には、必要不可欠な取引だったのです。
破産するとかいう人は、小麦を売っている業者でもなく
原油を輸入している業者でも無い者が、現物を無視して
先物だけを売買しているから、そうなるのです。
今回もディープな話でしたね。
また次回お会いしましょう♪
それじゃまたね♡
はるかです。
今回は、すこ~し危ない話・・・うそうそ
私が危ない話をすると思いますか?
はじめに
先物取引ってどんな印象を受けますか?私は、株取引をするまで、先物取引というと
「怖い」「破産」「近寄りたくない」というイメージがありました。
テレビや教育課程にも問題がありますが
それらは超誤解であって、生活には切っても切れない
大事な取引の仕組みだったのです。
最近では、ライトノベル・アニメの「まおゆう魔王勇者」
「狼と香辛料」などで分かりやすく登場しているのも特徴です。
それでは、はるかの先物解説にいってみたいと思います。
<目次>
- 先物取引とは何か
- 先物取引が使われる理由
- 先物取引を生活で利用してみる
- まとめ
1.先物取引とは何か
コンビニで買い物をすることがあります。ここではペットボトルのお茶を160円で購入したとします。
この簡単な行為を「取引」といいます。
私が160円支払って、対価としてペットボトルのお茶を
もらうというものです。
お金(現金なので現物といいます)と商品を交換したのですね。
それでは、商品先物取引とはどんなものでしょうか。
同じようにペットボトルで表現します。
私 :本日160円支払う
コンビニ:3ヶ月後にペットボトルのお茶を私に差し出す
これが先物取引です。
お金だけ先に払って、
実際の商品は、3ヶ月後に納品するという訳です。
これ、なんの意味があるの?
と思うかもですが、仮の話をしますね。
ペットボトルのお茶が2ヶ月後200円に値上がりする事が
決まっていたとします(消費税などで)
するとどうでしょう?
3ヶ月後、みんな200円で買っているのに、
私は160円で買っているのです。
凄いですね^^
少し前の事を思い出してください。
今年消費税が8%に上がりましたよね?
JRの回数券などもすべて値上がりしてしまいましたが
3月末までに買った回数券は、4月から値上がりしても
使うことができました。
なんと、これは先物取引だったんですね^^
増税前の駆込み需要・・・これって今すぐほしくないのに
増税されて買うよりお得なので、先に買ってしまおう!
これも先物取引に近いです。
このように、知らず知らずのうちに、先物取引を利用しているのです。
私が生活から切っても切れないというのは「この事も」あるからです。
なにか更にあるような言い方ですね。それは後にとっておきます。
先物取引が使われる理由
それでは、なぜ商品先物取引があるのか、実際はどんな使われ方をしているか、説明してみたいと思います。
・あなたは大規模農家の経営者です。
・北海道で、小麦の春よ恋を栽培しています。
・出荷時の売り上げは10億円程度です。
・現在9月です。
・小麦は9月に種を植えて7月に収穫して8月に売り上げられます。
・9月から収穫までの間に5億円の人件費が掛かります。
この前提で、話を進めます。
9月に耕耘機を動かしたり、種を植えたりする人件費
また、収穫までに従業員の給料を払ったりしなければなりません。
あなたなら、5億円をどう調達しますか?
こういう質問をすると、殆どの方が「銀行から借りる」と
回答する事でしょう。その通りです。
銀行からお金を借りないと、会社が経営できません。
従業員の給料も支払えません。
この借りるという行為は、信用取引と言って、
「いつまでに借りたお金を返済しますよ」と
約束する取引ですね。いわゆる借金です。
昔はその証拠に手形を取っていて、約束手形などと
言ったりします。いまも手形という書類は残っています。
少し分かり難いので、絵にしてみます。
小麦の生産と費用の図
![先物説明1](http://www.harukas.org/blog/wp-content/uploads/2014/11/d43223d63a67706b7b90910cfbeb6846-300x97.png)
9月に銀行から6億円融資してもらいます。
翌年8月までに人件費で5億円を消費します。
翌年8月には、売り上げの10億が入りますから
資産は11億です。そして銀行に6億返済しますので、
残り5億が利益という訳です。
実際は、こんなによい原価率で経営している事は無く
もっとギリギリの状態です。
この「ギリギリ」というのを昔の人は、
面白い言葉で表現しています。
スピード緩めたら転倒(倒産)してしまう事に
なぞらえて、自転車操業といったりします。
さてこの例では、天候が安定していて
予想通り10億で売れた場合の話なのです。
では、この方法を用いてのリスクを説明します。
リスクといっても沢山あります。
大豊作になれば、単価が安くなるので、
10億円の売り上げを予測していても、
それ以下になるでしょう。
また、大凶作になったら単価は高くなりますが、
規定の量を収穫出来なくて、これまた
10億円以下になる可能性があります。
それでは、もっと悲惨なリスク、
「台風」で行ってみましょうか。
7月に台風に襲われ、実に畑の70%の作物が消失しました。
9月に売り上げると3億になりました。
手持ちは、余裕資金の1億+3億で4億です。
しかし、銀行には6億円返済しなければなりません。
こわいお兄さんの登場です。
2億円かえせ~となります。
実際は、消費者金融では無いのですから
約束手形を履行できないという事で
不渡りという事になります。
信用取引に対して、その信用を失う行為ですので
もの凄いデメリットですね。
ということで、信用取引で借金をして事業をすることが
どれだけのリスクかわかると思います。
実際は、想定外の事態が発生しても大丈夫なように
余裕資金を持ったり、融資と返済もこつこつ行うので
毎月の余裕資金があったりします。
それでは、先物取引を利用したらどうなるか解説したいと思います。
商品先物取引では、現物や株と同じく
売りと買いがあります。
今回は「売り」の解説をしたいと思います。
先ほどの春よ恋を生産する場合と全く同じ想定で
やってみたいと思います。
先物取引では、現物が無い商品を先に売る事が可能なのです。
例えばこの農家が小麦2万トンを
10億円で売り上げあげてたとします。
そして、先物の値付けも2万トンで10億円であれば
「2万トンを売る」という契約をするだけで
「10億」入ってきます。
そして、1年後に「2万トンを精算する」
(2万トンを現物で渡す)という契約になります。
それでは、図にしてみます。
小麦の生産と先物取引を利用した場合の概念図
![先物説明2](http://www.harukas.org/blog/wp-content/uploads/2014/11/45989611407976383bfd82ca59f7d6991-300x123.png)
9月には、先物を売る事ができます。
内容は上述の通りです。
「翌年の9月に現物2万トンを納入するので
約束をするので、今の価値で売ってください」
・・・と約束をします。
売る約束だけで、売ったと想定して現金が手に入るのです。
凄いですね^^
ですので9月には10億円が入り、その金額で翌年8月まで経営できます。
翌年8月には、残高は5億円(10億から運転資金の5億を引いた)になっています。
翌年9月には、先物で売った2万トンに対して、
現物2万トンを差し入れなければなりません。
重要なのは、小麦の価格のはずです。
それなのに、2万トンという数値のみで、
どこにも小麦の価格の話は出てきません。
そうなのです。先物取引で2万トンを売る約束をして
現金をもらっていますので、期日が来たら
2万トンの小麦を納品すれば良いのです。
ということは?
小麦が暴落しようが、高騰しようが
何の影響も受けないという事になります。
ただし、決められた数値の量だけは
必ず差し入れしなければならないので、
不作や天候不良で30%しか収穫できなかったら
残り70%分を自分で調達してこなければなりません。
また、そのときは高騰しているでしょうから
大きな損失になる可能性もあります。
それを回避するために、すべて(2万トン)先物取引を利用するのではなく
一部(例えば5000トン)だけ利用すると、うまくリスクヘッジが効くのです。
残りは信用取引を利用します。
このように、先物取引は農場の経営者にとって、
高騰や暴落にリスクに対して、
ヘッジを効かせる有効な手段となる訳です。
ついでに原油の話を少ししてみましょうか。
あなたはサウジアラビアの石油王から、
原油を調達するコンビナートのオーナーです。
サウジアラビアから原油を買い、タンカーで日本に運ぶには
3ヶ月掛かります。
ある日、1バレル90ドルで原油を買いました。
タンカーで日本に運び石油会社に売りつけようとしたら
市場価格は、1バレル60ドルでした。
そうです。3ヶ月の間に30ドルも下がってしまったのですね。
こんなに下がってしまうと、この会社は破産し倒産するしかない訳です。
これを回避するのにも先物は有効です。
例えば、サウジアラビアから原油を買った時
1バレル90ドルで買ったと同時に
3ヶ月の先物で1バレル90ドルで同数分売ります。
ちょっと図にしてみますね。
原油の暴落ヘッジの先物取引
![原油](http://www.harukas.org/blog/wp-content/uploads/2014/11/eeba052e1bcfe06f5cc989b88c0d7af3-300x190.png)
3ヶ月後、現物は60ドルになっていますので、60ドルで売ります。
元々サウジアラビアで90ドルで買ったのですから30ドルの
損失という事になります。
先物は90ドルで売ったものを60ドルで清算します。
この場合どうなるかというと、先に90ドルで売ったのですから
原油価格がどうなろうと、3ヶ月後の相場で買い戻せばよいのです。つまり
90ドル(売り)-60ドル(清算)=30ドルの利益
ということになります。
これによって、原油が60ドルに暴落しても、30ドルの先物の利益が
ありますので結果的にプラマイゼロという事になるのです。
反対に高騰したらどうなるでしょうか?
例えば、3ヶ月後1バレル150ドルになったとします。
現物は150ドルになっていますので、150ドルで売ります。
このとき元々サウジアラビアで現物を90ドルで
買っているので、それを150ドルで売ると60ドルの利益になります。
先物は90ドルで売ったものを150ドルで清算します。つまり
90ドル(売り)-150ドル(清算)=60ドルの損失
ということで、大損します。
しかし現物で60ドルの利益があるので、結果的に
プラマイゼロになります。
どうですか?
先物取引がどの程度リスクヘッジに役立っているか
わかって頂けましたか。
3.先物取引を生活で利用してみる
消費税の増税が先送りされましたので、増税前の先物取引は、まだ先になりそうですね。
でも、もっと生活に役立つものを見てみましょう。
先ほど原油の話をしました。
やはり、ガソリンの話にしなければならないでしょう。
ガソリンを買うとき、スタンドの価格表示が気になりますよね。
銭の桁はあまり気にしないですが
円の桁は結構気になります。
それでは、ガソリン価格がどうなるか?
ご説明したいと思います。
まず、WTI(原油)の先物取引チャートを検索して表示させます。
私の例は、楽天です。
WTI先物取引チャートの例(楽天より引用)
![wtiの動き](http://www.harukas.org/blog/wp-content/uploads/2014/11/02b11918d4158eab340fcdf6de9c6d25-300x199.png)
WIT先物での期近(きぢか)は3ヶ月ですので、
9月からの動向を見ます。
既にお気づきだと思いますが、9月に先物を売った業者は12月に買い戻します。
同じ金額で買い戻したいですよね。
ということで、9月のところを12月に読み替えれば
未来のガソリン価格がどうなるかわかるのです。
12月はあまり動きませんが、1月から下落が始まります。
2月まで一直線で下がりますね。
こんな簡単にわかるのですよ(o^^o)
ですが、これはあくまで指標であって
現実がそうなるかどうかは神のみしか知りません。
4.まとめ
・先物取引は知らず知らずのうちに使っている・先物取引はリスクを回避する最適な商品である
・穀物や原油、金などのレアメタルは先物取引を使うことで
リスクをヘッジできる。
・WTIの期近チャートは3ヶ月後のガソリン価格と連動している
ということで、先物取引は決して怖いものではなく
企業や業者には、必要不可欠な取引だったのです。
破産するとかいう人は、小麦を売っている業者でもなく
原油を輸入している業者でも無い者が、現物を無視して
先物だけを売買しているから、そうなるのです。
今回もディープな話でしたね。
また次回お会いしましょう♪
それじゃまたね♡
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