鈴木はるかオフィシャルサイトはるかのアメブロ小説『小説』おかしいな3

『小説』おかしいな3

はい、こんにちはドキドキ
下手ライターのはるかですw
みなさん、初恋はどんな感じだったでしょうか?
私は、笑える初恋で、
今でも吹き出してしまうほど変な物だったので
はっきりと心に残っています。
もちろん、大失敗ですよ音譜

甘くても酸っぱくても、辛くても
心に残っている大切な思い出は、
いつまでも輝いているなあと思うのです。

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登場人物
鈴木はるか・・・本作の主人公
広野由美・・・はるかの親友
川内鏡子・・・一女お菓子部部長
富岡輝・・・鏡子の親友
葛尾翔太(初)・・・浦高パティシエ部部長
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好評連載中
おかしいな1 おかしいな2

完結
永遠ップ1 永遠ップ2

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おかしいな3
《参考書》
 暖かくなってきて過ごしやすくなった5月、
成層が安定した日は、大気上層まで真っ青に染まる。
あたしは、こんな清々しい春の日が好きだ。
でも、天気とは裏腹にアンニュイだ。
原因は、菓子検定だと思う。もう来月に試験だというのに、
参考書すら買っていない。検定だからと言って
舐めすぎていないだろうか。
「はあ・・・」
朝のあひる坂に、負のオーラをまき散らす。
どうやらこの試験地獄は、3年間続くようだ。
鏡子先輩は、1年は3級、2年は2級、3年は1級と言っていたが、
2年も3年も、大学受験があるのに検定なんか受けてて
大丈夫なんだろうか。
 試験試験ってあたし達ってどうして勉強ばかりなの?
と本気で思う。でも、あたしも由美もそんな事は分かっている。
哲学的に考えても、生物学的に考えても、答えは一緒だ。
子供だからだ。
大人になるため?と言い方を変えた方が
聞こえは良いかもしれない。だけど、それもちょっと違う。
まあいいや、子供でも。
そういえば、母は勉強以外に経験しなければならない事が
沢山あるといっていた。
でもあたしには、その理屈がよく分からない。
 どんなに難しい数式も、本を読めばちゃんと理解できるし、
歴史的な偉人がとった行動は、歴史書を読めば分かる。
 分からない事があるとしたら、なんだろう?人のこころ?
まあ分からないものを深掘りなんてできないわね。
 「どうした、悩める乙女よ」
 と由美は、髪を掻き上げなら、私の方を向いた。
 「ん?なんでもないよ。ところでさ土曜って空いてる?」
 あたしは、作り笑顔で由美の予定を聞いた。
 「土曜は、少しダメかな。日曜ならいいけど」
 あれ?由美が、お休みの日であたしの誘いを断るとは、
大切な予定があるのかしら。
 「え?何かあるの?」
 「うん。プライベート」
 「なら、仕方ないね。じゃ日曜付き合って?」
 なんだろう、このもやっとする感覚は。
由美ってばプライベートとか言った事無いのに。
 「うんいいけど、何の用?」
 「菓子検定の参考書を一緒に探そうと思って」
 由美は、あたしの言葉を聞いて一瞬驚いたような感じだった。
 「あ、そうね。そろそろ勉強しなきゃね」
 あたしより、由美の挙動がおかしい。
 何か上の空だ。どうしたんだろう。心配事があったら
一番に相談して欲しいし、あたしだったら力になれる・・・と
思う。悩める少女よとか言ってて、自分がおかしいのに
気付いてないのかな。
 「由美さ・・・どうかした?」
 「ん?何が」
 「なんか変だったから」
 由美は、私の方を向いてまじめな顔になった。
 「はるか!!好きな人いる?」
 「え?なにいってんの、そんな人、居ないって知ってるよね」
 「あはは、だよね」
 「由美!!まさか、好きな人でもできたの?」
 「うんん、そんなんじゃないけど・・・」
 「ど?」
 由美は、すこしためらいながら言った。
 「女の子同士で付き合うとかってありだと思う?」
 全く構えていなかったあたしは、この突然の質問に
唖然として、オロオロするばかりだ。第一お付き合いなど
したことが無いあたしが、そんなの分かるわけないのだ。
ただ、体が火照ってドキドキしてくるのは分かる。
どうしよう。まさか、由美ってば、あたしの事を・・・。
うんん、そんなはず無いわよね。
あたしは、思った事を素直に話した。
 「す、好きなら・・・いいんじゃないかな」
 あたし、何言っているのだろう。きゃー恥ずかしい。
由美は、全く動じる事が無くまじめな顔で応えた。
 「そう?じゃ私と付き合ってくれる?」
 「な、な、な、何言ってるの。あば、ば、ばか」
 もう、ドキドキが止まらない。
どうせ冗談だと分かっている。
こういうことが平気で言える神経ってどうかしてるよ。
でも、でも、でも。嬉しいのと恥ずかしいのと・・・。
 「本気にしないでよ、冗談に決まっているじゃない」
 由美はそっぽを向いて、言った。
やっぱりな、という感想しか出ない。同時に少し安心したかも。
あたしは、そんな事だろうと思っていたのに、
ドキドキがいまでも続いている。
でも、なんで急にこんな事を言うのだろう。
 「あ、あたしで遊ばないでよ、もう」
 「あはは、ごめんごめん。別にふざけた訳じゃなかったりしてね」
 「どういう意味よ」
「そのままの意味さ、あはは」
といって、笑顔ではぐらかされた。

《宿敵》
 前期の中間考査前には、部活動は休部となるので
5月は殆ど活動できる時間が無い。
 なので限られた部活動の時間は、楽しく過ごしたい。
そう思ったのも束の間、部室はもの凄い雰囲気が
漂っていた。
 「あのやろー今年はゆるさねー」
とても女性とは思えない発言をしているのは、
鏡子先輩だ。どうしちゃったんだろ。
 由美は、見慣れているのかな。動じていない。
 「やあ、1年は初めて見るよね」
と、富岡先輩が話しかけてくれる。
 「はい、何があったんですか?」
 「君は、はるか君だね。ツインテールがカワイイので
 すぐに覚えたよ」
 「は、はい・・・ありがとうございます

 「ああ、鏡子の事ね。ちょっとこっち来てくれるかな」
 と言って、あたしたちは部に備え付けのパソコンの前に
連れて行かれた。富岡先輩は、美しいタイピングで
検索画面にすらすらと検索文字列を入力した。
画面に表示されたのは、スクープ記事だった。
『大浦第一女子 全菓選埼玉県予選敗退!
初出場の大浦高校に負ける』
 去年の記事だ。
 「あの時2年鏡子は、責任を感じて大変だったんだよ」
 と、富岡先輩は下を向いて話してくれた。
その刹那、由美が画面を指で指し
「このひと、翔にい!」と叫んだ。
 その写真の横に出ている記事を見ると
『くずおしょうた? 大浦高校パティシエ部2年』と書いてあった。
「くずおじゃなく、葛尾(かつらお)翔太だよ」
答えたのは由美だ。由美の知り合いらしい。
 「そんなヤツは、クズオで十分だ!!」
 鏡子先輩は、わざわざ走ってあたし達の所に来て
大きな声で文句を言った。
 「で、でも、鏡ねえと翔にいって・・・
 「言うな!!、それに部活では名前で呼べ」
 「は、はい、すいません」
 由美は、一蹴されて黙って居る。
 よく関係が分からないが、葛尾さんと鏡子先輩それに
由美は、皆昔からの知り合いのようだ。
 「いいか1年、良く聞いておけ、こいつはなあ
『女の菓子作りなんか所詮お遊び、世界的に有名なパティシエは
皆男だろ?、女のお前らでは全国制覇なんか無理だ』と
言い放ったんだぞ。全ての女性菓子職人を否定する
こいつだけは、絶対許さない」
 「でも、浦高のパティシエ部は、初出場で、しかも全国制覇したのは
事実だろう」
 横から口を挟んだのは富岡先輩だ。
 「うるさい輝っ!!」
 いつもは、論理的で感情的になる事が少ないと思ってたのに
こんな鏡子先輩の一面を見ることができて、少し得をした感じだ。
 富岡先輩は、こうなったら手は付けられないという顔をして
両手を広げながら呆れている。由美も、鏡子先輩のこんな面を
知っているようであった。
 結局この日は、部としての活動は殆どできなかった。

<想い>
 お風呂というプライベート空間は、かなり好きな方だ。
一般的な女性に比べてどうなのか分からないけど、
長い時間お風呂でくつろぐのが好き。
何も考えず、ぼーっとできるし、心地良い湯気に囲まれていると
心からリラックスできる。
 あたしは、お風呂で今日の事を考えた。
由美、何か言いたいことがあったのかな。
由美、鏡子先輩とはどんな関係なのかな。
由美・・・。
 あたし、由美の事ばかり考えている。
今朝、あんな事いうから変に意識しちゃっているのだろうか。
でも高校に進学してから、由美の行動がいちいち気になるような
不自然な感覚はあった。
「あたし、どうしちゃったのかな」
由美は、大切なお友達だし、
これからもずっと面白い事、楽しい事を一緒に経験したい。
ただ、それだけなのに。ほんと、それだけ。
でも、でも、でも、そんな事を考えるだけで
胸がドキドキしてきて、言い様の無い不安に襲われる。
「なんなのよ、もう」
あたし・・・あたし、やっぱり変だよ。



由美に対して、特別な感情を持っているということなの?
ああ、もうどうすればいいの。

由 美 の 事  好 き に な っ た の か な。

元々、お友達として大好きだけど、それだけのはず。
でも、その好きとちがうのは、何となく分かる。
お友達にこんな感情って変だと思う。しかも相手は女の子だし。
 好きって、こんな気持ちのなの?
 好きって、もっと楽しくて気持ちいい感情じゃないの?
『おかしいな』
 ヤダよう・・・。苦しいよう・・・。恐いよう・・・。
 嫌われたくない。いままでと一緒でいいのに。
 でも、この感情が『好き』だって決まったわけじゃないわ。
単に、由美とずっとお友達でいたいという気持ちが
強すぎた感情なんだ。と、あたしは自分に言い聞かせた。
 学校で告白とかいう行事を耳にするけど、
そんなのが出来るのが、信じられない。
 第一あたしが由美に好きだって告白したら
由美はどうしたらいいのよ。凄く困ると思う。
 あれ?あたし、今朝、由美に付き合ってって
冗談で言われたんだ。でも、あたしは全然やじゃなかった。
むしろ、嬉しかったのは、間違いない。
 とにかく、告白なんて無理無理無理。
 普通に、普通に過ごそう。今まで通りに。

 リラックスできはずるはずの入浴タイムが
とんでもない事になった。

おかしいな3<おわり>

おかしいな4に続く

明日はアセロラのサラダを作る予定です。
amazonから100%ジュースが来たらの話ですがw


なんか、書いているこっちが恥ずかしくなったので
またねドキドキ

『『小説』おかしいな3』へのコメント

  1. 名前:NIKO 投稿日:2014/07/06(日) 03:46:16 ID:c5e8d3bb5 返信
    この話は自伝!????
    …と思いつつ読んで赤面。
    「おかしいな」
    その気持ちの果てとこのお話のエンディングには、はるかさんの強烈なカミングアウトがあるような気がして((((;゚Д゚))))
    なーんてね( ̄▽ ̄)
    初恋。
    私の場合、大昔すぎて(^_^;)
    あまりにも子供っぽかった子供時代。
    そんなに初恋の記憶がなく、
    むしろ、はるかと由美のような女友達との他愛ない毎日がとても甘酸っぱかったような気がします。
  2. 名前:はるか 投稿日:2014/07/06(日) 10:31:19 ID:c5e8d3bb5 返信
    >NIKOさん
    コメントにし難い状況なのに
    どうもありがとうございます。
    自伝と言えば自伝ですが、
    強烈なカミングアウト!!!
    なんか、そのお話にしてみたくなったけど
    既に修正ができない(>_<)
    女友達のつきあいって、ほんとは結構恐いじゃないですか
    この前まで友達と言ってたのに、もう目の敵に
    なったりして・・・私はそういうのが苦手なので
    ホッコリ路線を貫こうと思ってます。
    今でさえ、下手ですが文章を書きますが
    昔は交換日記を文章が書けないという理由で
    お断りして、すごく悪いことをしたなかと
    そんなことまで覚えています。
    もしかしたら、相手の人はあたしに好意を
    もっていたのかなぁと考えると
    「もったいない」しか思い付かないほど
    カワイイ人でしたwww
  3. 名前:?電波ちゃん11号? 投稿日:2014/07/06(日) 19:18:33 ID:c5e8d3bb5 返信
    嗚呼、羨ましき哉。
  4. 名前:はるか 投稿日:2014/07/06(日) 21:14:41 ID:c5e8d3bb5 返信
    >?電波ちゃん11号?さん
    コメントありがとうです。
    フィクションなのでいくらでも美化できますが、
    やはり心理描写って、その人の経験談なんでしょうかねwww
  5. 名前:ありあ 投稿日:2014/07/07(月) 22:02:34 ID:8922a2b7d 返信
    きゃ~!
    萌えた、ときめいた~(><)
    私もドキドキが止まりません!
    でも由美さん、どうしたんだろう・・心配です。
    鏡子先輩も意外な一面があるんですね~。
    続き楽しみにしてまーす^^
  6. 名前:はるか 投稿日:2014/07/07(月) 22:27:44 ID:8922a2b7d 返信
    >ありあさん
    どうもありがとうございます(^^)
    今回は、ちょっと恥ずかしかったです。
    ドキドキしてくれてありがとうです。
    私も、大昔の気持ちを少しは想い出したりして、
    実はドキドキしました^^;
  7. 名前:?あおい? 投稿日:2014/09/03(水) 14:17:55 ID:2b6fa9fe5 返信
    こんにちは!初めて書き込ませていただきます

    この話は本当にあったのかな~と思いつつ読んでいました。
    パティシエ3級取った話を見ていたので。
    なのに、レズ展開が!(キャー><)
    まあ、私はこういう展開好きですけど((←
    これからも、料理作り、小説と頑張ってください!
  8. 名前:はるか 投稿日:2014/09/03(水) 16:51:33 ID:2b6fa9fe5 返信
    >?あおい?さん
    いらっしゃいませ&コメントありがとうございます^^
    結構恥ずかしい展開ですが、人が人を好きになるって
    どんな気持ちなのかなぁというのを乙女の頃に戻って
    もう一度体験してみたい、そんな思いで書き始めました。
    お料理も小説も、まだまだですが、
    がんばりますね(o^^o)